結局どのくらいの厚みがいいの?

前回述べた2つのことを考慮し、例として酸化チタンの厚みが波長の4分の1および波長の2分の1のケースを考えてみましょう。ただ、厳密にいうと酸化チタンの屈折率をnとして4n分の1および2n分の1です。
チタン4分の1
チタン2分の1

酸化チタンの屈折率は2.5ぐらい、マイカの屈折率は1.6ぐらいです。そのため空気から入射した光が反射するとき

・空気と酸化チタンの界面では電界反転
・酸化チタンとマイカの界面では電界そのまま


となります。この結果として、酸化チタンの厚みが4n分の1のときはその光が強め合い、厚みが2n分の1のときは弱め合う、ということがわかります。

以上より、パール顔料に色を付けたいと思ったら、酸化チタンの厚みを

酸化チタンの膜厚

にすればいい、ということになります。逆に、その色の成分を消したいと思ったらその倍の厚みにすればいいのです。

色によってどれだけ違うか

赤緑青の波長

赤、緑、青の光に対応する波長はこんな感じです。色は例えば「7色」みたいに離散的ではなく連続的なものなので、波長もキッパリは書けず「この辺です」としか書けません。

例えば赤として700nmとすると、酸化チタンの屈折率が2.5なので、酸化チタンの厚みは70nm、となります。こうすると緑や青の光は強め合わず、がメインに見えます。また、たとえば厚みを47nmとかにすると、が強めに見えます。

赤が強め合う場合

以上が、それ自体は透明なパール顔料に色がついて見える原理です。パール顔料が用いられるファンデーションの世界ではではなにやら「透明感」が重要だそうで、パール顔料が役に立っているようです。「透明感」とは要は、光が表面だけで反射するのではなく内部に浸透して戻ってくる感じ、のことで、パール顔料がまさにその状態です。

この「薄膜による光の干渉」は教科書や問題集などでもよく登場するのですが、せっかく?可視光の話題なのでパール顔料みたいなキラキラをイメージしながら解くと少しは楽しいかもしれませんね。ではまた!



はっぴぃ理系らいふ、いぇい
ヽ(・ε・)人(・ε・)ノ キミモナカマニナロウゼ
   

【文責 べじぱみゅ】