*注意)この「べじぱみゅの学習メモ」のカテゴリー記事は、ワタクシ自身がこれまでに勉強したいろいろな項目について、テキストにあんまり書いてない内容などを勝手に妄想したメモです。
ワタクシ自身の備忘録のために書いており「初学者にわかりやすく説明する」というものではございません。
導入なしに唐突に話が始まり、おそらく意味不明な文章かもしれません。
しかし、せっかく考えたことなので、記事の内容がもし誰か1人でもお役に立てれば幸いです。

ぐるっと見れば、中までわかる

これまでフーリエ変換の応用例としてFT-IRを取り上げましたが、今回は別のネタとして「CTスキャン」を取り上げてみましょう。CTとはComputed Tomographyの略で、その名のとおり?コンピュータによって物体内部の画像を構成する手法です。X線CTが一番メジャーでしょうか。医療はもちろんですが、「非破壊で内部の像を見れる」というメリットを活かして医療以外にも様々な分野で活用されています。

今回はあくまでフーリエ変換の応用を紹介する、ということですのでX線CTそのものの詳細には立ち入りません。いつかX線CTの記事もかければいいと思っていますが、今回はざっくりと行きます。

X線CTや空港の手荷物検査(こっちは"CT"でなく"透視像"というもの)では、なにやら物体(あるいは旅行カバン)の内部構造が白黒で見えますが、実際に見ているのは物体のX線透過率コントラストです。X線を透過させやすい/X線を吸収しにくい材料(樹脂などの軽元素)と透過させにくい/X線を吸収しやすい材料(金属などの重元素)とのコントラストが白黒で見えているのです。


吸収係数の分布

さて、こんな感じである物体がXY平面上にあり、X線透過率(μで表します)が場所によって変化している、という状況を考えます。当然ながら物質はこの画面前後方向(Z方向)にも分布していますが、以下で説明する作業をZ方向にずらしながら繰り返し行うことで3次元の像が得られるので、以後はXYの2次元だけを考えます。

物体をただ眺めているだけでは表面しか見えないのですが、こいつに対してX線を四方八方から照射すると、内部の情報が抽出できるのです!

吸収係数の投影

こんな感じで、x,y軸から角度θずれたs,t軸を考えます(θ=0のときはx,y軸に一致します)。このs軸に平行にX線ビームを当て、その透過ぐあいをt軸に平行なスクリーンで測定します。スクリーンに映った透過像をP(t, θ)としていますが、このP(t, θ)をθ=0~180°でひたすら取っていくのです(理論的には180°まででいいのですが、いろいろな事情から360°まで回転することが多いです)。


減衰度合は、対数をみましょう!

上で評価しようとしているX線の「透過ぐあい」をちょっとマジメに考えます。s軸に平行なX線ビームが物質のなかで減衰する様子を考えます。


X線入力と出力の関係

こんな具合ですね。イラストの下側にあるのは、電磁波の議論でよく出てくるランベルト・ベールの法則(Lambert–Beer law)(のちょっと複雑バージョン)です。初歩的なテキストでは減衰係数μを定数と扱うことが多いのですが、X線CTではこの空間変化がまさに観察対象なので定数ではなく位置の関数としています。μを定数とすれば積分は「μ×厚み」になり、よく見るランベルト・ベールの法則の表式になります。

つまり、スクリーン上で得られたX線の強度(I_OUT)ともともとの強度(I_IN)の比の対数をとります(CTに限りませんが、物質の光吸収係数を議論するためには対数を取るのがポイントです)。その値が、そのX線ビームの経路上で減衰係数を積分したもの、となるのです。これをいろいろな角度で行うことで、μ(x, y)の分布を「逆算」しに行きます。次回もうちょっと突っ込みます。


はっぴぃ理系らいふ、いぇい
ヽ(・ε・)人(・ε・)ノ キミモナカマニナロウゼ
   

【文責 べじぱみゅ】