*注意)この「べじぱみゅの学習メモ」のカテゴリー記事は、ワタクシ自身がこれまでに勉強したいろいろな項目について、テキストにあんまり書いてない内容などを勝手に妄想したメモです。
ワタクシ自身の備忘録のために書いており「初学者にわかりやすく説明する」というものではございません。
導入なしに唐突に話が始まり、おそらく意味不明な文章かもしれません。
しかし、せっかく考えたことなので、記事の内容がもし誰か1人でもお役に立てれば幸いです。

原理は単純!

透過像の結果から減衰係数を逆算する、というお話をしました。その作業を具体的にやってみましょう。実際は気の遠くなるようなデータ量になるのですが、感覚をつかむために簡単な9ブロックで。

代数的な方法


9ブロックごとにX線の吸収/減衰係数が異なる物質があるとします。それに対して、上の絵に示したように45°ずつ異なる方向からX線ビームを当てます。前回示した関係式を使うと、たとえば絵の左右方向に走っているI_1については

I1の経路における積分

となります。実際はこうなのですが、書くのが面倒なのでこれを

I1=μ11+μ12+μ13

と表現します。同じノリで

I2=μ21+μ22+μ23
I3=μ31+μ32+μ33
I4=μ13
I5=μ12+μ23



といった具合に、すべての出力について関係式をつくることができます。これらを9個のμに関する連立一次方程式(多少冗長ですが)とみなして解けばいいのです。

今は9ブロックでしたが、現実のサンプルはもっと大量のブロックに細かく分かれます。それでも本質は同じです。角度をもっと細かく振り、大量の透過データをとって連立一次方程式をつくれば解けます。

こんなとこでもフーリエ変換!

理屈の上では上述の方法で、任意の量のブロックを解析できます。しかし、X線CTのデータは人体などのX線透過率分布に対応する大量の数値データとなるので、この方法だと解くのにかなり時間がかかります。

現実のCTでは、連立一次方程式よりもうちょっとスマートな方法を取っています。それがまさかの?フーリエ変換です。CTでは角度ごとの透過像、ある意味「影絵」の組み合わせから対象の内部構造を推定するのですが、このときに

「影絵」のフーリエ変換は
内部構造のフーリエ変換の「スライス像」に等しい


という、滅茶苦茶ありがたい性質を使います。インパクトのわりにたいそうな話ではないので、ちょっとだけ説明します。

求めたい内部の関数を、一般にf(x,y)とします。その2次元フーリエ変換は

2次元フーリエ変換の式

こうなります。ここでky=0とすると

K空間でのスライス像

最後の式において大カッコでくくった部分は、f(x,y)の「影絵」になっています(x軸に平行にスクリーンを置いた状態)。

ところでF(kx,0)とは2次元フーリエ変換をkx軸上でスライスしたものです。つまり先程述べたように、影絵のフーリエ変換はK空間でのスライス像になっている!ということです。なお「スライス像」という言葉はX線CTの結果を示すときに普通に使われる(つまり「実空間でのスライス像」)ので混同しやすいのですが、ここでは「K空間でのスライス像」のことを離しています。

今はx軸上だけを考えましたが、任意の角度について同じことがいえます(その都度軸のほうを回転させちゃえばいい)。

これを「投影切断面定理」というそうです。式だけ見ててもピンとこないと思いますので、次回イメージで説明します。


はっぴぃ理系らいふ、いぇい
ヽ(・ε・)人(・ε・)ノ キミモナカマニナロウゼ
   

【文責 べじぱみゅ】