一番大事な関数

突然質問ですが、「数学ユーザー」にとって数学における「一番大事な関数」は何だと思いますか?

もちろん人によって、仕事領域や思想によって答えは変わるでしょう。ただ私が思うに、電気屋さん(他の分野も?)にとって最も重要なのは

1位:指数関数
2位:三角関数

です。これらは何らかの技術屋として生きていくためには避けて通れないものです。

前回から「複素数」をユーザー目線で語っていますが、私が思う最重要関数である指数関数についても「互換性」を確認しておかないといけません!

電気屋さんに最低限要求されるところだけつまんでお話しますが、「虚数の指数関数」の定義はこれです。

指数関数の定義

iは虚数単位で、xは実数です。数学界隈ではあまりに有名な式ですが、初めて見た人は「?」でしょう。

この、あまりに美しい「定義」に至るまでには、きっと想像を絶するドラマがあったのでしょう。そこを学ぶことでより理解が深まるのは事実ですが、我々?はあくまで「ユーザー」です。新しいソフトウェアを買ったとき、「ああ、これの開発には壮大なドラマがあったのだろう」なんて想いを馳せたくなるのをぐっとこらえて、さっさと機能の確認へ進みましょう

大丈夫です。この「定義」が数学理論的に?マトモであることは昔の偉い人たちがちゃんと示してくれています!

指数関数の「互換性」

実数の世界で指数関数が登場したとき、通常行う3大操作掛け算・割り算・微積分です。指数関数については「足す」「引く」よりも「掛ける」「割る」ほうが重要です(2つの確率分布を足したりすることはあるけど)。

高校数学において「実数の指数関数」について登場した「重要機能」はこんな具合です。

指数関数のこれまでのルール

左上→指数関数同士の掛け算は、肩の部分の足し算
右上→指数関数で割ると、肩の部分を引き算することになる
左下&右下→指数関数を微分or積分しても定数倍されるだけ」(積分定数は略)

を表しています。複素数に拡張した際の、これら重要機能についての互換性をチェック!

まずは
掛け算

指数関数の掛け算

バッチリですね!次は割り算

指数関数の割り算

これもバッチリです。そして微分

指数関数の微分

お見事です。虚数を含めて「肩の定数倍」になっています。同じノリでこれも言えます。

指数関数の微分2

さて、ラストは積分です。

指数関数の積分

これもお見事!同じノリで

指数関数の積分2

これも言えます。

さて、指数関数についての最重要機能4つの互換性を確認できました。「そもそも何で複素数の指数関数があんな定義なの?」には触れませんでしたが、ユーザー目線でいうと「互換性を担保できるように、ああいう定義になっているのだ」で十分だと思います。

※余談ですが「マイナス×マイナス=プラス」も「互換性を担保」するためですね。


さて今回の実に浅~い議論によって、複素数の指数関数が「特に注意せずに使っても問題ない」ことがわかりました。次回から電気回路に入って行きましょう!



はっぴぃ理系らいふ、いぇい
ヽ(・ε・)人(・ε・)ノ キミモナカマニナロウゼ
   

【文責 べじぱみゅ】