微分そのものについてだらだら話してきましたが、
ひとまず終わりです。
あとは応用編として2つのテーマを取り上げます。


まず一つ目は「合成関数の微分」
実はワタクシ自身もちょっと理解が怪しいとこです。

具体例として

 

(x^2+1)^3

 

という関数を考えましょう。これを

 

U=x^2+1

U^3

 

という2段階で考えよう、というわけです。

 

(x^2+1)^3 を展開してやりゃいいじゃん!

 

という方もいらっしゃるかもしれません。ごもっともですが

この手法を理解しておくとあとあとすごく便利
(というか必須)なので、

しばらくおつきあいいただければと思います。

 

前回までの話で、微分は
「関数をすごく小さく区切って直線とみなす作業」と言いました。

放物線x^2の微分は2xなのですが、ちょっと言い換えると

 

xがほんのちょっと(dx)増えたとき
x^2は(ほぼ)2xdxだけ増える

 

となります。前回も言ったように、実際には

dx^2に比例する部分があるので「ほぼ」と書いてます。

x^2の微分は2x」とただ暗記している状態より、
実はこのほうがずっと上級の理解だとワタクシは思っています。

 

細けえことはいいんだよ!
こうやればうまくいくんだしさ!

 

この言い方を使って「合成関数の微分」を考えてみましょう。

 

(x^2+1)^3

 

xがほんのちょっと(dx)増えたとき
x^2+1は(ほぼ)2xdxだけ増える


x
がほんのちょっと(dx)増えたとき
x^3は(ほぼ)3x^2dxだけ増える

 

まずこれ。これはまさに「普通の微分」です。じゃあ

 

xがほんのちょっと(dx)増えたとき
(x^2+1)^3はどのくらい増えるの?

 

となるわけです。とっさになんとな~く書くと

 

(ほぼ)3(x^2+1)^2 dx だけ増える

 

としたいところですが、これは間違いです。
x^3(x^2+1)^3 をまったく同じに考えてしまっています。

 

xx^2+1の増え具合は違う

 

のです。その分の「補正」がいります。さっきの復習ですが

 

xがほんのちょっと(dx)増えたとき
x^2+1は(ほぼ)2xdxだけ増える

 

ということです。これを踏まえると、変な文言になってしまいますが

 

x^2+1 がほんのちょっと(2xdx)だけ増えたとき、

(x^2+1)^3は(ほぼ)3(x^2+1)^2 2xdx だけ増える

 

となります。まとめると

 

x がほんのちょっと(dx)だけ増えたとき、

x^2+1は(ほぼ)2xdxだけ増え

(x^2+1)^3は(ほぼ)3(x^2+1)^2 2xdxだけ増える

 

となります。これを一発で飲み込める人は少ないかと思います。


やみくもに公式暗記で乗り切ろうとすると

この辺でガッツリつまずくかもしれません。

(もしくは本当にすべて暗記で乗りればつまづきすらしないかも)

 

理系に進むのであれば、
微分とは残念ながら長いこと付き合う羽目になりますが


誰の変化を考えているのか

(誰がちょっとだけ増えているのか)


を常に考えてください。「合成関数の微分」も他の例にもれず

暗記で乗り切ってしまう人が多いのが残念ですが

微分について真剣に考えるのに、いいトレーニングになるかと思います。