ピッチャー


前回までのお話で、物理のチートアイテム「F=ma」を手に入れました。
ただ、このときはあまり現実世界の話とリンクさせられず、かなりつまらない話になってしました。
ここから先の物理トークでは、少しずつ現実世界の話とつなげていこうと思います。

もう当てないでくれ!

ワタクシは自己紹介でもお話した通り、プロ野球・ヤクルトスワローズのファンです。
ヤクルトの選手はここ数年、同じセリーグの某F投手からよくデッドボールを食らいます。
(知らない方のために。ピッチャーの投げたボールがバッターに直撃することです)
2017年シーズン中も、H選手がデッドボールを食らって乱闘騒ぎになってこともありました。

野球ファンとしては、デッドボールのシーンは痛々しいのであんまり見たくないのですが、それも含め野球なので、目をそらすわけにもいきません。
不謹慎ですが、デッドボールのときにまず注目してみてしまうのが「バッターが重症かどうか」です。
デッドボールで選手生命が絶たれる選手もいますからね。
もちろん最終的には球団の公式発表を待つしかないのですが、簡易的には次の方法で、
当たった瞬間にある程度判断することができます。

ボールが跳ねるかどうか

これは野球界で経験的にも言われていることですが、

・ボールがバッターに当たって強く跳ねたら軽傷
・ボールが跳ねずにその場に落ちたら重症

という感じです。
確かに数々のデッドボールの映像を見ると、こういう傾向はあります。
当たったボールが「ポーン」と遠くまで跳ねたケースだと割と軽傷。
ボールが頭に当たり、そのままバッターの近くに落ちたやつは大けが。

今日はこの件についてマジメに物理で考えてみましょう。
せっかく勉強した力学のチートアイテム「F=ma」の応用としてうってつけのテーマです。
次にふじな…F投手にウチの選手がぶつけられたとき、もしボールが跳ねなかったら
ファンの一人として立ち上がらなければいけません!


ボールの「殺傷能力」はどのくらい?

デッドボールについて考えるために、まずはF投手の投げたボールの「殺傷能力」を考えてみましょう。
当然、ボール自体はただの丸い物体で武器でもなんでもないののですが、それがF投手に投げられることで殺傷能力を得ます。
そこでF投手が投球の際、ボールに対してどれだけの「労力」をかけた(込めた)かを考えてみます。

ピッチャーがボールを投げる、というのはなかなか複雑な動作なのですが、一番単純なモデルで

投球のモデル


こんなモデルを考えてみます。
投手がボールにFの力をかけて押し出す、というモデルです。
はじめボールは静止していますが、このFの力で距離X(時間T)にわたって押し出されることで速度vまで加速します。
もちろん、実際には力Fの大きさは一定ではないのですが、そこはご愛嬌。
こんな粗いモデルでも、本質は損なわずに議論できちゃいます。(最後にちょっと触れます)

さて、ボールを押し出している間、前回の「究極の真理」

F=ma

が成り立ちます。
aは加速度、mは加藤良三の違反球ボールの質量です。
そして、F投手がボールに触れている時間(投げ出してからリリースまでの時間)をTとすると

距離と速度

が成り立ちます。ここまでは「究極の真理」の復習です。
さて次回、ボールの議論に入っていきます!


はっぴぃ理系らいふ、いぇい
ヽ(・ε・)人(・ε・)ノ キミモナカマニナロウゼ
   
【文責 べじぱみゅ】