2択

力学の究極の真理「F=ma」の応用として、野球のデッドボールについていろいろ考えてきました。
最後のオマケとして、ワタクシの「編集後記」とでも言うか、個人的な思いをいろいろ。

結局どっちやねん!

デッドボールについては、高校の教科書や問題集で出てくる「2つの球の衝突」というモデルで一応表現できます。
そのモデルで計算したところ、デッドボールのときボールが跳ねなかった場合(つまりe<1)

運動量は保存されているけどエネルギーは保存されていない

ということになります。
エネルギーが減った分はバッターを破壊するのに使われた、ということです。

この説明で「うん、わかった」となる方はそれでいいです。
これ以上深入りしないことをお勧めします。
(そしてこの後の文書は読まないほうがいいです)


ただ、書いているワタクシ自身は、実はちょっと気持ち悪さを感じています。
前に、「運動量」も「運動エネルギー」も「F=ma」を別の観点から言いかえただけだ、とお話しました。
それなのにこの両者、同じ状況でも「保存」されるのとされないのがあるわけです。
それじゃあ「言い換え」じゃないじゃん!偉いのと偉くないのがあるじゃん!ってね。

「力学」の世界だけを考えてしまうと、この気持ち悪さは抜けません。
今回のデッドボールを含め、世の中のほとんどすべての現象は、厳密に言えば「力学」オンリーの話ではなく、熱・電気・音などあらゆる領域の現象が入り混じったものになっています。
力学の世界で言うと運動量は「mv」ですが、他の単元バージョンの「運動量」もあります。
なんともわかりやすい「mv」に比べマイナーでわかりにくいので、ほとんど登場しませんがね。
そして「エネルギー」も、力学バージョンの1/2mv2以外にも他の単元バージョンがいろいろあります。

(ワタクシは、力学以外の分野における「エネルギー」の表記はいろいろ知っています。
 しかし「運動量」の表記はほとんど知りません。ごめんなさい)

それらをすべて含めれば、どんな現象においても運動量もエネルギーもちゃんと保存されます。
なので「こっちは保存されてこっちは保存されない」みたいな気持ち悪さはなくなります。


「運動量」のほうがマイナー?

ワタクシの経験上、「運動量」を使って問題を解くのはこの「力学」の「衝突」の話だけです。
(他にもあるのでしょうが、けっこうマイナーです)
他の単元での問題は、基本的に「エネルギー」のほうを使うことが多いです。
「エネルギー」のほうが使いやすいことが圧倒的に多い。

なので「運動量とエネルギー、どっち使えばええねん!」で悩むのは、力学だけです。
もしこの問題に悩む方がいたら、どうか気にしないでください。
力学の時点で覚えておいてほしいのは、こんな内容です。

・「労力」を表す指標が「時間積算」と「距離積算」の2種類ある。
・時間積算の労力(力積)は「運動量」(の変化)に対応する。
・距離積算の労力(仕事)は「エネルギー」(の変化)に対応する。
・どちらも「F=ma」の言い換えにすぎず、どっちが偉い/偉くないもないし、新たな「真理」でもない。
・ただし、表記の仕方の問題で「仕事」「エネルギー」のほうが使いやすいことが圧倒的に多い

唯一「運動量」が活躍するのが今回の「衝突」です。
この世界に慣れていただくためにふじな…F投手のデッドボールを取り上げさせていただきました。
彼もここ数年もがいているようですが、素材は間違いなく一級品です。
何とか今季からは落ち着いて、ストライクをどんどん投げ込んでほしいところです。
ただし、ウチの選手に当ててボールが跳ねなかったときは、ファンとして黙っていません。


次のテーマではこの「エネルギー」についてじっくり考えていきたいと思います。
題材はは人類永遠の課題「ダイエット」です。お楽しみに!


はっぴぃ理系らいふ、いぇい
ヽ(・ε・)人(・ε・)ノ キミモナカマニナロウゼ
   
【文責 べじぱみゅ】