喧嘩


死神はワタクシ?なので、以下はワタクシがお話させていただきます。
今回あなたは、「ウソをつかずに」詐欺をはたらくために

1 リファレンスなし
2 平均値のまやかし
3 結論誘導
4 少数サンプル

の4つの技を使いました。
いずれも「ウソ」や「捏造」ではないのですが、数学オンチな人が見ると「誤解」してしまうのです。

このなかで3は「国語」の話です。
詐欺商品を売る以外にも、政治的な話なんかでなんらかの特定の結論を誘導したいときに使えます。
是非身につけましょう!

4はごく普通の統計の話です。
要はサンプルが少ないと、「本当の値」からズレた結果が出やすくなりますよ、って話です。

これから、1と2についてかなりの私情をまじえてお話しします。


「リファレンス」とは?

今回のサプリの場合、本来は「サプリを飲んだ人」と「飲んでない人」を比べなければなりません。
「飲んだ人」のデータだけでは、本当にサプリの効果で痩せたのかわかりません。
今回のテクニックのなかでは、実はこれが一番致命的なところだと思います。

サプリにすがろうとする人は、痩せたい意識の高い人です。
一般に、サプリ摂取以外にいろいろなダイエットをしている可能性大ですね。

この「リファレンス」のはなし、「ちゃんとした理系の人」でも陥りがちなミスです。
実は「リファレンス」をどう設定するのか、というのは深い話です。
今回のケースだと、単純に思いつくのは

痩せたい人を20人集めて、10人にサプリを与え、もう10人にサプリを与えない

みたいなことでしょうか。
しかし、たぶんこれダメです。
サプリをもらえなかった10人が「どうせオレらは痩せないんだし」とやる気をなくして、毎日ポテチ三昧になったりしたら困ります。
正確にサプリの効果を抽出するには、サプリ摂取以外の部分をなるべく同じにそろえる必要があります。
肉体的にも精神的にも。

というわけで、おそらくこれがいい。

10人に本物のサプリを与え、
もう10人には本物と見た目の区別がつかない偽物を与える
(もちろん全20人に対して「本物」と告げる)


といった具合でしょうか。
面倒臭いと思いますが、実際に新薬のテストとかではこういうことをしているみたいです。


クレーマー社員?

「リファレンスなし」のトリックは、詐欺にも使いますがオトナのしょうもない争いにも使います。
たとえばある工場で製品をつくっていて、製品の材料を一部変更したいとします。(コストダウンとかで)

会社の幹部や設計部門の人は、コストダウンをしたかったり改良したかったりで、是非材料の変更を進めたいと思っています。
しかし工場の人は、変更することで余計な手間が増えるため、変更に反対だったりします。
(こういう、部門で意識が統一されていないのはダメな会社でよくある状況です)

承認を得るため、実際の工場で新規材料を使ってテストをします。
すると、テスト品の製造で不具合が出た、なんてケースもあります。
工場の方々は「ほれみたことか。こんなどこの馬の骨ともわからん材料なんか使えない!」と大喜び。
設計部門は「やれやれ」と次の策を考えるわけです。

でも実は、テスト品製造時の不具合は、普段から起きていることかもしれません。
テスト品を試作するときは、普段製造ラインを見ていない人も特に注目してみますが、日々の製造はあんまり見てなかったりします。
普段のトラブルが報告されずに隠ぺいされていて、面倒くさいテストのときに「この材料のせいで不具合が出たんだ!」と言いがかりをつけているかもしれません。
ウソみたいな話ですが、実際にあるみたいです。
こういう言いがかりのせいで新規材料を導入できなかったケースをワタクシは何度も見ました。

そういう「悪意」の場合と逆に、ラインの方々が「今日は新材料のテストだから、いつもより慎重に作業しよう」となるかもしれません。
その結果、テストではなかなかいい出来で導入が決定したものの、いざ量産導入してみるとダメダメだったりね。
「リファレンス」は意外と奥の深い話なのです。


「詐欺」は一般商品者からお金をだまし取ることだけではありません。
社内の部門間調整なんかでも、とにかくデータの解釈をねじ曲げようとするとする活動はすべて「詐欺」です。

「私は大丈夫」と油断は禁物です。
ほら、あなたの隣の部署、あるいはあなたの上司が詐欺かもしれませんよ・・・




はっぴぃ理系らいふ、いぇい
ヽ(・ε・)人(・ε・)ノ キミモナカマニナロウゼ
   

【文責 べじぱみゅ】