期待

登場人物、全員悪者?


今回のお話はあくまで極端な例のフィクションです。
しかし程度の大小こそあれ、データをごまかしたりちょっとでもよく見せようとするのは、どこの会社・組織でもあることだと思います。
いちおう今回のお話は、詐欺に引っかからないために、という意味で書いてきました。
でも実際は逆の、データを出して騙す側の「正義感」も重要です。
最後に改めて「詐欺側」の立場に立ってお話いたします。

理系の方々は、就職するとまずはほとんどがデータを出して報告する側になります。(つまり下っ端)
幸か不幸か、データを受け取る側(金銭的な意思決定をする立場の人など)や一般消費者は、ハッキリ言って数学オンチであることが多いです。
こちらの言い方によって、いくらでも騙せてしまいます。
逆に言い方によっては、正しいことをしているのに「テメエ何やってんだ!?」となります。


期待が痛い

博士の就職、という話とも関連するかもしれませんが、研究所などではなく企業でエンジニアとして活躍するひとつのモチベーションは、

自分の携わった製品が身近な人に使ってもらえる

ということではないでしょうか。
ワタクシも、とくに前職では一応、一般消費者が買うことのできる製品にガッツリ携わっていました。
会社で働いていると、つい世間のことを忘れ、会社の内部事情(経営が苦しいなど)を優先に考えてしまいがちです。
今回の平均値詐欺のようにデータをうまいことごまかして、本当は市場に出してはいけないような製品でも出してしまうことは、割とあっさりできてしまいます。
現場の(本当にマジメな)担当者が会社のことを思うがあまり、詐欺まがいのことをはたらいてしまう場合もあれば、上司や幹部などのプレッシャーに負けて泣く泣く、担当者の本意と異なる報告書を上げてしまうこともあるでしょう。
(実態としては後者のほうが多いと思います)

そういう事情は内部の人しか知らないので、たとえば自分の母親に「いつかあなたの作った製品を買うのが夢なの」なんて言われたら、それはそれは心が痛くなることでしょう。
カスタマー向け製品を扱うところは特にそのノリが強いと思いますが、BtoBの商品でも本質は同じです。
たとえば、鉄鋼を作っている会社があるとしましょう(どことは言ってない)。
鉄鋼自体を一般消費者が買うことはありませんが、その鉄鋼で作った新幹線に自分の親や親しい人が乗るかもしれません。
そういうことを考えれば、製品に向き合う姿勢も変わってくるかもしれません。

技術者としては、自分の製品を身近な人に胸を張って勧められない自分がやっている仕事を身近な人に胸を張って言えないのは、とてつもないストレス・悲しみだと思います。
研究所の基礎研究なんかではあんまりこういうストレスはないのかもしれませんね。
(楽とは言ってない。きっと別の辛さがある)


統計を勉強すべきなのに・・・

このしょうもないブログで言えることは、とにかくみなさん勉強しましょう、ということ。
乱暴な言い方ですが、騙される人がいるから詐欺がなくならないのです。
勉強しなきゃいけないのは「騙される側」となる、文系の一般ピーポーだけではありません。
「騙す側」となる理系の専門家も、ちゃんと勉強しなきゃいけません。
データの扱い方によって、正しいことを言っているつもりでも、思わぬところで詐欺をしてしまっているかもしれませんからね。

ただ残念ながら、「平均値」とか「バラつき」の話って高校までの数学であんまりやらないのです。
一応高校数学の範囲には入っているけど、受験で取り扱われない「選択」みたいな扱い。
サインコサインもたしかに重要なんだけど、全国民にとって圧倒的に大事なのは統計(と確率)かな~と思っています。
なんで統計を義務にしないのか。
もはや、国の陰謀なんじゃないか、って思うぐらい。
わざと重要な統計をメインどころからはずしておいて、必ずしも全員に必要じゃないサインコサインを、それも意義がわからないように教えている。
(もちろん、サインコサインも大事です!)

国民全員が統計に詳しくなったら、データまやかしで民意をミスリードできなくなるからね。
(あるいはデータを出してる側も意味がわかってなかったりして)

まあ、陰謀かどうかはさておき。
詐欺は他人事とは思わず、常に身近に潜んでいる、あるいは自分がそうなってしまう可能性がある、ということを頭に置いて、誠実に生きていきましょう。

ではまた。



はっぴぃ理系らいふ、いぇい
ヽ(・ε・)人(・ε・)ノ キミモナカマニナロウゼ
   

【文責 べじぱみゅ】