研究
ドクター・べじぱみゅの偏見に満ちたおはなし。

技術の「上流」「下流」とは?

この辺は、あんまり大手のサイトに書いてないことかもしれません。
「上流」「下流」はあんまり一般的な言葉ではなく、ワタクシが勝手に使っている言葉なので説明します。

おおまかに言うと、理系のお仕事って

1:原理原則の追究・発見
2:新規材料/プロセスの開発
3:部品の製造/開発
4:部品を組み合わせた最終製品の製造/開発

といった具合に、いくつかのステージがあります。
この1が最も「上流」で、そこから徐々に「下流」に向かう、とワタクシはとらえています。
「下流」という言葉自体にはネガティブなイメージがつきまといますが、ここでは特にネガティブな意味は込めていません。

B to Cの大手メーカーでやることは、ほとんど上記4です。
(メーカーの中に研究所みたいのがあり、そこで2や3をやってたり、というケースも多いですが)

これ、当たり前のことなんですが意外と学生時代は意識してないものです。
ワタクシもお恥ずかしながらそうでした。
前職の大手企業ではあるBtoC製品を担当していましたが、やってることは要は

納入された部品を組み立てるだけ

なんですね。
まあ、その組み立て方に妙があったりするのですが。というわけで

自分の力でいじれるところが少ない

のです。何かの特性を改良したり不具合を改善しようとすると、主に部品の納入先に依頼をしてやってもらう、というスタンスになります。


博士は欲求不満?

前職でも、製品についていろいろな改良や不具合改善をしましたが、ワタクシがしていたのは

・部品の納入先に相談/提案をする
・納入された新規の部品および、それを組み込んだ製品サンプルを評価する
・結果を納入先にフィードバックし、次の手を考える

といった内容で、あんまり「自分でやってる感」がありませんでした。
ワタクシを含め、博士課程に行こうなんて人は、できることなら

自分の力で新たな原理原則を見いだし、製品を根本から改善してやろう

みたいなことを考える人が多いでしょう。
最終製品みたいな「下流」の担当になってしまうと、実はいじれるところがほとんどありません。
ワタクシは打合せで納入先の部品メーカーの発表をみながら

あっちサイドのほうが「理科」やってる感じで羨ましいな~

なんて思ったりしてました。
まあ隣の芝かもしれませんし、次回述べるように納入先の部品メーカーはヒエラルキー的には下なので別の苦労はあるでしょうけどね。

というわけで、「とにかく研究したい」という博士の方には大企業(のBtoC製品を扱う部署)はあんまりオススメできません。
たぶん欲求不満になると思います。
(ワタクシが前職を脱走したのは別の理由ですがね)
大企業でも、もっと「上流」をメインに扱う研究所などに確実に配属されるのであれば、それもいいと思います。
もちろん「いつモノになるかわからない最先端の研究なんてまっぴらだ!お客様に近いところで仕事がしたい!」という方には、最終製品の担当はオススメです。

「知的欲求を満たす」という観点からは、大企業よりもニッチなところを攻める中小企業のほうが楽しかったりするかもしれません。
ただ前回述べたように、待遇が悪めなのは覚悟が必要ですがね。


とにかく「大企業ならでっかい高級な仕事ができる」という発想は捨てましょう。
給与がいいのは事実ですが、「博士の欲求」に必ずしもそぐわないこともある、と意識して就職先を検討しましょう!



はっぴぃ理系らいふ、いぇい
ヽ(・ε・)人(・ε・)ノ キミモナカマニナロウゼ
   

【文責 べじぱみゅ】