板挟み
大企業で技術の仕事はできない?

(3)の記事で、(BtoC製品を扱う)大企業では技術が「下流」なので自分でできることが少ない、とお話ししました。
それ以外に、大企業では本質的に「技術の仕事に割ける時間が少ない」という問題もあります。

大企業はその名のとおり規模が大きいので、何かするのにたくさんの人の承認が必要なケースが多いです。
実験室でできるちっちゃな実験はまだいいのですが、その成果を実際のラインでテストしようなんてことになると大変です。
生産ラインは日々稼働してますから、生産部門はもちろんのこと、部品の納入・在庫を管理する部門、生産数を管理する部門、などなど、いろいろな部門の承認が必要になります。
「試作させてください」の書類を作成して回覧するのですが、たいていはただ送付するだけでは机の上に放置されて承認がおりません。
そこでどうするかと言うと、自分の手で持っていき説明するのです。
そこの部門の担当の方に突撃して「この試作はとても重要で、成功したあかつきにはこんな利益があるのです。どうかやらせていただけないでしょうか」と説得します。
相手としては仕事を増やされるわけなのでイヤな顔をされることも多いですが、粘り強く誠意を持ってお話します。
無事納得していただけたら、書類にハンコを押してもらい(押してもらうのを横でじ~っと見ておく)、お礼を言って次の部門に行きます。
こんなことを、5個とか、最大では10個とかの部門に対して行います。
というわけで、日によっては朝から夜まで、部門めぐりだけで終わることもあります。
大事なことなのでしょうが、そういうとき「オレ何のためにここまで勉強してきたんだろうか?」と思います。

会社の規模が大きくなればなるほど、こういう「調整業務」が増えます。
仕事内容によっては、ある部門にはメリットだけどある部門にはデメリット、なんてこともあります(ほとんどがそうかも)。
※仕事は会社にとって価値があるからやってるわけで、本来は部門ごとに利害が衝突する、という構図がおかしいのですがね。

部門間の板挟みになったときは本当に大変で、仲裁に追われ「頼むから技術の仕事させてくれ!」と叫びたくなります。

ワタクシは某大企業時代、一週間のうち本当に技術のことを考えてる時間は半分もなく、2割3割とかそこらだったと思います。
大企業に勤めることの最大のデメリットかもしれません。

中小企業では調整や仲裁が比較的少なく(そもそもみんなの方針がトップの意向だけで決まるから仲裁もクソもない?)、「本来の業務」に集中できる傾向があると思います。

意思決定が早いのは、やっぱり独裁国家なんです。
民主主義国家は、えてして意思決定が遅めですね。



落ち武者

歯車か、落ち武者か

上記の「仲裁」なんかに追われたり、とにかく大企業にいると「歯車」になってる感が否めません。
何か大きな(悪の?)力に動かされているようで、自分が仕事を動かしている感はほとんどありません。
いつも「オレ何のために働いてんだろ?」と疑問をもちながら目の前のことをこなしがちになります。

さて、いろいろ独断と偏見でお話してきました。「大企業と中小企業、どっちに行けばいいのか?」について独断と偏見に基づいてまとめます。


「仕事は金だ!ステータスだ!やりがいなんてクソくらえ!」
という人は問答無用で大企業に行きましょう。

仕事はあくまで生きるための手段に過ぎないですから「給与・福利厚生がいい」というだけで、正直ほかの小さな?デメリットをすべて補って余りあると思います。
「私は博士だ!インテリジェンスな仕事がしたい!」ということにこだわらないなら、間違いなく大企業をオススメします。
「何のために」なんて考えず、とにかく「歯車」となって回り続けましょう!


「とにかく技術の仕事がしたい!何か自分の力で新しいモノ/方法を生み出したい!給与なんて最低限でいいさ」
という人は、有名な大企業でなくニッチな会社をいろいろ調べてみることをオススメします。

理系人にとって「楽しい」のはニッチな中小企業だと思います。
ただし、やっぱり大企業にくらべて待遇は悪いし倒産のリスクも高いですから、常に自分のスキルアップを怠らず、食いっぱぐれには絶対ならないように!
社会的な地位は低いです。就活競争?に負けた後ろ楯のない「落武者」として強く生きていきましょう!
ワタクシも大企業を脱走して中小企業にもぐりこんだ「落武者」です。何の後ろ楯もありませが、日々刀を磨き続けております。



この記事、参考になりましたかね?
みなさま、広い視野を持って就活に望んでくだされ。ではまた。



はっぴぃ理系らいふ、いぇい
ヽ(・ε・)人(・ε・)ノ キミモナカマニナロウゼ
   

【文責 べじぱみゅ】